先日購入した、KATOクモハ51200。同じ42系からの3扉化改造車クハ68019(鉄コレ)と並べてみました。
クモハ51200。こちらは、横須賀線への転入後に70系に合わせて3扉化され、クモハ43からクモハ51(200台)に編入された車輛。
クハ68019。こちらも、複雑な窓配置から改造車と分かる姿ではありますが、2・3等合造車のクロハ59から戦前に改造された車輛です。京阪神間の急電以外2等車廃止により、製造後10年も経たないうちに3扉化されました。
よく見ると、先頭側の客用扉と中央に増設された客用扉の間の窓数が、クモハ51200とは異なります。
その改番経緯は複雑です。
まず、3等車への格下げ時(セミクロス)に、クロハ59014からクハ68034へ。
戦時のロングシート化で、クハ55148へ。
戦後セミクロスシートに復元されて、クハ68019へ。
旧型国電は、戦時にロングシート化されて改番された車輛も多いのですが、戦後復元の際必ずしも旧番に復しているわけではありません。ホントに複雑です。
原形式で言えば、クロハ59は42系、クハ68は51系、クハ55は40系。旧型国電には「系」という概念はありませんが、系列の基となる電動車の形式をとって「系」と表現されることは多いです。
電動車以外は扉数とシートの違いでだいたいわかるのですが、電動車の場合は主電動機(出力)がMT15かMT30か、また、歯車比(高速向、低速向)の違いなどで形式が変わったり、逆に本来形式を分けるべきところそのままだったり(代表例が流電クモハ52ですね。001と002だけはMT30に換装されていました)、番台区分しないで追番だったり・・・超複雑ぅ~。
さらに、同じクロハ59から改造のクハ68のうち飯田線配置の3輛はトイレ取付で68400台になりましたが、68019はその対象ではありませんでした。
この部分だけ見ると、シンメトリーなんですけどね。
乗務員室扉と客用扉の間の小さな窓の位置だけ、ちょっと異なります。
戦前の改造だったクハ68019は、車体裾のリベットがほとんど残っています。
1960年代改造のクモハ51200は、増設された中央扉付近を中心に、車体裾のリベットはかなり減っています。さらに、戸袋窓はHゴムです。
ちなみに、クモハ51200とのセットで購入したクハ47102(同じく42系の一党で、クハ58からクハ47100台に改番された車)は、ウィンドシル以下のリベットがありません。更新修繕の時にでも、外板が貼り換えられたのでしょうか。
例によって、台車の話。
KATOクモハ51200のDT12台車。戦前の国鉄で大量に使用された、軸バネ式の台車です(付随台車がTR23)。
ペアのクハ47102のTR23と比べても分かるのですが、上部の側梁のリベット数や軸バネ周囲の補強板の大きさなど、強度の違いが表現されています。
鉄コレ、クハ68019のTR23台車。スハ32やオハ35など客車にも使われました。
鉄コレのほうが、枕バネの幅や出具合が小さく、軸箱も小さく表現されています。KATOとどちらの寸法が正しいのかはわかりません。このへんは、表現のアレンジの範囲ですかね。
TR23は、外側のブレーキシューの引張棒がない分、DT12よりも軽快です。
旧型国電は、1輛づつ違うと言っても良いくらいなので、ある意味とても楽しいです。
※改造・改番経緯等は、Wikipedia、交友社刊「旧型国電のあゆみ 30系から80系まで」等を参考にしました。
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